つけっぱなしのテレビがしているバラエティー番組に、村田の眼がふいに釘付けになる。
何か面白い番組でもやっていただろうかと村田の様子に気付いた有利が画面を見てみると、そこに映っていたのはとびきり美人なモデルさん。
スタイルも抜群だし、着ている服も有利には流行など分からないがそれでもセンスを感じる。
成程、村田はこういう感じが好みな訳ね。
「あとでヨザックに言ってやろ」
眞魔国で村田と再会する日を一日千秋の思いで待っているであろうお庭番の名を出してからかうと、村田がきょとんと振り向いた。
「何を?」
「村田が今見てた女の人の事」
ごまかそうったってムダだとテレビ画面を指差すと、映っているモデルさんを見て村田はもう一度ほぅと幸せそうに息をついた。
恋する少年モード。
これは分かる、ヨザックが近付いてきた途端このモードに切り替わる彼の姿を一体どれだけ見てきた事か。
「そんなに気に入ってるのか?」
「あぁ、可愛かったよね。あれ欲しいなぁ」
「!? 欲しいって、お前何言っちゃってんだよ!!」
あれ欲しいって。そんな物じゃあるまいし。
うっとりと村田が口にしたこのセリフはさすがにオフレコだ。いくらなんでもヨザックが可哀想過ぎる。
「ヨザックに似合いそうだよね」
「はぁ!?」
ヨザックに? 村田お前、ヨザックを諦めて他の女性に譲る気なのか。一体何があったんだ。
眞魔国では男同士という事は障害にならないし、身分も世界も違うといっても村田の魂はあちらに属しているのだから他の地球人よりは遙かに近い。
確かに長身で体格のいいヨザックはあのモデルさんと並んでも決して引けをとらない。
だが、誰よりあのお庭番に似合っているのは、あの男が心底惚れ抜いているのは、目の前にいる自分の親友なんだと、傍から見ていても分かるというのに!!
「考え直せ、村田っ!!」
「え……ダメかな。僕は結構いいと思うんだけど」
有利は断固首を左右に振る。
村田は頭がいい分時々思考回路がふっとぶ事がある。今回もきっとそれだ。
止めてあげられるのは親友の自分しかいない。
「どうしたんだ村田。おれにできる事があったらなんでも言ってくれ。おれはお前の力になるから」
「ほんと? じゃぁ明日お出かけに付き合ってよ。あれ探すから」
探す? どこか道で擦れ違うチャンスを窺うという事だろうか。
村田にしてはいやに雑というか遠大というか。
「あの人が着てる服……グリ江ちゃんに似合いそうだよね。どこに売ってるかな」
村田はテレビを眺め幸せそうに笑う。
「………………村田」
だが親友の脳裏に浮かんでいるのは、テレビ映像でもなんでもない。
おれ時々自分がすげー可哀想に思える。
結局またはた迷惑なバカップルに振り回されただけかと、お人好しの魔王陛下はテレビ画面に向かって思い切りため息をついてやった。
2007.09.16
猊下も可愛いけど個人的には陛下がツボでしたv
そうか、陛下はヨザと猊下をお似合いだと認めてくれているのかぁ、いいなぁvvv
「・水陸両用・」瀬高さまと文を交換していると自分との相違点やキャラ観に
驚いたりとても勉強になります。うむ、面白いです。ううむ(考察中)
恋する少年は無敵ですよねぇ。素敵無敵のダイケンジャーを
わが携帯に降臨させて下さってありがとうございましたぁ!!
そうか、陛下はヨザと猊下をお似合いだと認めてくれているのかぁ、いいなぁvvv
「・水陸両用・」瀬高さまと文を交換していると自分との相違点やキャラ観に
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恋する少年は無敵ですよねぇ。素敵無敵のダイケンジャーを
わが携帯に降臨させて下さってありがとうございましたぁ!!